ウォッチメン

去年見た「ダークナイト」が面白かったのと、評判が良かったので見にいってみた。一昨年見てあんまりいい印象を持たずに帰ってきた「300」の監督の作品だったが、後味がわるいのを除けばけっこう面白かった。

世間ではドラゴンボールの評判が散々だったが、やっぱり自国産の作品の方が映像化するときに細かい所まで作りやすいんだろうなあ。とか思った。

二十世紀アメリカの歴史には、ヒーローたちが関与していた。予告では「裏から歴史に関与」と書いてあったが、どうみても表沙汰になってる気がする。アメコミヒーローが実在する、という世界で、キューバ危機というか核戦争直前の世紀末的な時代で、何が正義なのか分からない、牧歌的な正義と悪はもうないんだ、ということに苦悩するかつてのヒーロー達の話。

最初はヒーローの歴史がタイトルロールで流れていくので、B29と第二次世界大戦と、戦勝に喜ぶヒーローたちの図というのを長めながら「ああ、絶チルの兵部少佐みたいな話か」と理解したらだいたい合ってた。

15禁指定だったが、グロかったし、エロだったし、描写内容的にも悪趣味な展開が続出するので、ゲームだったら17禁くらいになりそうな気がした。準主役のロールシャッハに萌えるかどうかで評価が二分されそうな映画。というか、ロールシャッハ以外に作中に感情移入できるキャラクターがいなかった。ロールシャッハ萌えー。

鑑賞後の後味の悪い映画だったのは、

吐き気をもよおす『邪悪』とはッ! 何も知らぬ無知なるものを利用することだッ!

って感じの邪悪を放置して終わったからだろうなあ。