ウォーリー

映画ウォーリーを借りてみた。天下のピクサーが作った「女の子が突然空から降ってくる」話。もしくは、ハリウッドが作った「セカイ系」の映画。人間もいなくなった荒廃した地球で一人ゴミの片付けを続けるロボットウォーリーのお話。ドラえもん映画を観てるような安心感と、適度なスリルと、少しふしぎな物語感。ダンスの場面とかすごく綺麗だったし、面白かった。あの人達はいささか人が良すぎる気がしたが、まあ、苦労知らずな分だけ素直で心優しいんだろう。

アイ・アム・レジェンド」を内容知らずに見てたときは、こんな感じの映画なんだろーなー、と思いながら観ていたような気がしないでもない。見ながらぼんやり連想したのはシチュエーション的には「回帰祭」か「猫の地球儀」か、主人公とヒロインの関係では「イリヤの空、UFOの夏」か。

一途な男はバカで何も考えて無くて、彼女の事情なんて何も知らないのだが、それでも結構役に立つ時は役に立つのだ。自分一人だけのセカイに生きている男が、女の子と出会い、女の子を追い掛けることでセカイと出会い、彼女とセカイを天秤に掛け、最終的にセカイを変革する……というのは典型的なセカイ系の物語だと思う。主人公をオタク男にせずにロボットにしたのは、すさまじいバランス感覚だと思う。