HERO
- 出版社/メーカー: Viictor Entertainment,Inc.(V)(D)
- 発売日: 2007/08/22
- メディア: DVD
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見てきた。面白かったが、何かが足りない。
確かに期待は裏切らないが、けして予想を上回ることのない規格品のような映画。……に見えるのは、大ヒット作という色眼鏡で見てるからか?
中井貴一と綾瀬はるかが、本筋に関わらないのに出番が多すぎる。TV番外編のエピソードを頑張って拾う必要性はあまりなかっただろう。あとは、初めて出る登場人物のキャラクターがあまり固まっていなかった。松本幸四郎にしても、森田一義にしても、レギュラー陣と比べると圧倒的に役が定着してない状態のまま見せられたような感じだ。韓国編も同じような感じで、絵としてはいいんだけど、エピソードの一個としてはどこか浮いていた。
個人的な意見だが、一番すっきりしなかったのは、クライマックスで木村拓哉の担当している事件が解決しなかったことだ。話の一番盛り上がるところで出てきた証拠品が、主人公の受け持っている事件の証拠ではなく、それまで「この事件とは関係ない」と繰り返されてきた森田一義の事件の証拠品になってしまったのが良くなかった。その後、うやむやのうちに木村拓哉の事件は判決が出て終わるのだが、あの証拠品は作中で松本幸四郎が言うとおり、それまで主張されてきた被告人のアリバイがなかったことの証明でしなかく、容疑者が犯人であることの証明にはなっていないのだ。
あそこですっぱりと完璧に容疑を立証する証拠品がでてきて、事件が解決するのが、もっともカタルシスがあったと思うのだが、そうはならなかった。だから、木村拓哉のキャラクター全開の長台詞がクライマックスに来てしまった。
惜しい。