まどかマギカ新篇(ネタバレ)

「いやー、いい映画だったね」
「なんか、転校初日の花咲さんに無理矢理迫ってきた来海えりかのような強引さを感じたのですが、あれで本当に友達になれるものなのでしょうか」
「ああ。あの『強引に転校生の花咲さんにひっついていく未生育な美少女』はじつにもって、海風に揺れる一輪の花!だったね。なんとかなるんじゃないの。どうせ脳内なんだし」
「え? いや、ほむらちゃんが世界全部を書き換えたんですから、あれが現実世界なんでは?」
「そうなの? なんか、さやかCHANGが世界に外側があるみたいなこといってたじゃん」
「あー、確かにまどかも『うっ……頭の中で、何かが……』っていってたね」
「話は変わるんですけど、あれだとまどかが何か心の広いことを言うたびに後光が差すんじゃないでしょうか」
聖おにいさんみたいだね」
「『みんなが嫌がる掃除当番だけど、私がやっておくよ』とか、まどかがいうと」
「わーっと後光が差して」
「ほむらちゃんが慌てて『わー、まどか。後光が差してるわ』とかなるんじゃないでしょうか」
「『なにか下世話なことをかんがえて!』」
「『えーと、私たちがみんなフルーツモチーフだったのに、マミさんがチーズだったのは、遠回しに、くさい、と言ってるのかな?』」
「『いいわ、その調子よ。後光がだいぶ弱まってきたわ』」
聖おにいさん仏陀とキリスト?仏陀とマーラかな、みたいな」
「まあそんな感じだと、この楽しいですよね」
「でも、ほむらちゃん最後死んでなかった?」
「あー、なんか帆場瑛一みたいな感じで、あの世界を作ったことで満足しちゃったんですかね」
「あるいは、『腐り姫』でいうところの『記憶を消す(セーブリセット)』して、ニューゲームを始めてみたくなったか」
「最後のところで、きゅーべーが出現したので、もう一回みんなをきゅーべーに集めさせて魔法少女をやらせるのではないでしょうか」
「うーん、わかりませんね。解釈に悩むところです」
「なんか、この映画のほむらちゃんって、全体的に人に説明をしないよね」
「まあ、基本的にほむらちゃんの脳内で起きている出来事なので、他人がいないのでは?」
「いやいや、なんか説明してたけど、人格的にはマミさんとか杏子とか外部世界から拉致ッてきたので、別人格なんでしょう」
「あー。まあ、ずっとなんか他人を疑ってたから」
「花咲さんだったら『何か困っているんじゃありませんか?』っていうところだよね」
「一応、サスペンス指向なんじゃないでしょうか。他人を信じられない描写かと」
「でも、あんなに丸わかりでリアリティが減少していったら、サスペンスもへったくれもないんじゃないの?」
「まあそのへんは、尺が短いから」
「たぶん、あの羽生みたいな女児に疑いが行くように頑張ってたんですよ」
「ああ、あの羽生みたいな女児ね」

「世界としては『ウテナ劇場版』みたいでしたね」
「なんだっけ、それ」
「テレビシリーズでは、主人公ウテナが親友で魔女のアンシーを解き放つために、自分の命を捧げるのです。そしてウテナがいなくなった世界で、自由になったアンシーが外界へ旅立っていく」
「あれは学校の外側がない世界だったね」
「そうです。そして『卵の殻を破らねば、雛は生まれずに死んでいく』」
「そのへんの台詞がきたときは、ああ、ウテナのリスペクトなんだなあ。と思ったね」
「ともあれ、テレビでは魔女になったアンシーを救い出して、ウテナはいなくなります」
「映画のウテナって、パラレルじゃないの?」
「わたしは、パラレルじゃないと思っています。旅立ったテレビシリーズのアンシーが、もう一度ウテナと出会うために、テレビの鳳学園の外側に作り上げた世界が、あの映画の鳳学園だったのではないかと」
「なるほど。魔女だから」
「そうです。後思ったのは、『まどかマギカ』は説明しすぎです。とくに、何か状況に変化があるたびに、さやかちゃんが説明するのは、辞めた方が良かったと思います」
「そんなスパルタンだよ」
「物事は、状況から読み取るか、多少説明が雑な方が面白いのです」
「そうかなあ。わかりやすいほうがいいよ」
「ともあれ。劇場版のウテナでは、ウテナは転校生として外部から学園にやってきます。そして、今度はアンシーと二人で、学校の外側へと出て行くのです」
「なるほどねー」

「それにしても、きれいにおわった映画でしたね」
「そうかなあ、なんか居心地の悪さがあるけど」
「そうですね。たとえば『星のさみだれ』のような、人生の中に、大好きな女の子と世界を救った記憶があっても、そんなものは人生のなかの、子供時代のほんの一部なんだ。そんなものより、それから生き続けていくことが、ずっとずっと大事なんだ。という話じゃないですよね」
「そうそう。弱冠十四歳の美少女が、世界を救ってしまうなんて! これから、私はどうなっちゃうの!?」
「という、前向きな発想をみんながしていれば、誰も苦労はしません。でも、世間には大人になることを拒否して、潔くかっこ良く生きていたい人もいるのです」
ラクトガールね」

「あんまり関係ないですけど、彼岸花のモチーフが多くて」
「ああ」
「すごく、『艦これ』っっぽいな、と思いました」
「あ、そう」
「『艦これ』も、戦いで散っていった艦娘たちの魂はきっと汚れて、深海棲艦として蘇ってくる、という意味でボスゲージに彼岸花を使ってますから、彼岸花というモチーフがかぶるのは当然のことかもしれませんね」
「そのあたり、著しくどうでもいい」

「赤い彼岸花花言葉 は「情熱」「独立」「再会」「あきらめ」 「悲しい思い出」「想うはあなた一人」「また会う日を楽しみに」 です」

メガテン4感想

ロウでクリアするまで50時間、転生プレイでニュートラルをクリアするまで20時間。
測ったように時間ぴったりに終わったゲームだった。とてもとても面白かった。

タヤマが好きなキャラだったなあ。最後の命乞いするところとか最高によかった。
次点で「残念ヒロイン(?)」のイザボーと「お陀仏」ワルターでしょうか。あとは徐々に情けなくなっていくウーゴと、戦闘台詞がうるさいヨナタン
あとはキヨハルと平等主義アキラかなあ。キヨハルはそこまでとキャラ傾向ががらっと変わったので、衝撃的でしたねえ。わりとみんな理知的に見える登場人物ばかりだったんで。

それでも気になったところ

  1. サブミッションのオートマッピング無効な迷路はやめてくれー。
  2. レベル差が激しいときは雑魚は寄ってこないでくれー。
  3. 毒の床を無効にする手段をなんか用意してくれー。
  4. 戦闘中のボスの弱点とか無効とか、分かったところはアナライズしたら表示してくれー。
  5. 悪魔ごとの特徴がほとんどないところ。基本的に全部引き継ぎ能力で、HPとMPが違うだけ、っていう。
  6. ところどころバランス取りが雑。急に5〜6レベル上の雑魚ばっかりでてきて、レベルががーっと上がって、また次のエリア行くまで停滞、の連続。
  7. 終盤の戦い方が、基本的にドーピングしてからランダマイザ+ラスタキャンディを毎ターン連発して物理で殴る、に集約されること。万能属性3連続攻撃とかしてくるから。
  8. あんま言いたくはないけど、新規デザイン悪魔が明らかに浮いてるところ。

ってなところですかいね。

良くわかんなかったところ

  1. あの世界って無茶苦茶寒そうなんですが、一言も気温についての言及がなかったところ。
  2. ニュートラルルート最後のウーゴさんの変わり身の速さ
  3. ラクのあまりの狭さ。お頭とかKとかはあの中をぐるぐる廻ってたの? 立ち入り禁止のドアとか作っておけば良かったのに・・・・

こういうのあると良かったね

  1. 主要キャラからのミッション。ヨナタンワルター、イザボーからの依頼とか合っても良かったんじゃないかな。
  2. タヤマとかユリコからのサブミッションとかも合っても良かったとか。直ぐ居なく成っちゃうからだめなんかなあ・・・・
  3. ナバールが幸せになるエンディング
  4. 周回プレイのときに、これまでにクリアしたことあるサブミッションかどうかの判別がつくとよかった。

web拍手レス

(改行は私がしたものです。伏せ字はネタバレのため伏せ字です)
> 私はリア充じゃない楽しくプレイさせていただきました!
> ところで▼■▼■のアイコンはsilveさんのサイトにありましたです

どうも、遊んでいただきありがとうございます。
楽しんでいただけたのなら、嬉しいです。

たしかに・・・・ご指摘の通り、描かれていたので、次回更新からお借りしようと思います。

ちょっと、気になる点がいくつかあるので、そのあたり直そう課と思っています。

スーパーロボット大戦uxの感想


クリアしたし。

良かったところ

クリア後の爽快感。なんか結構人死にが出たり、大切なものが喪失されていたりするストーリーなのですが、全体として「生きることと死ぬことは一対」的な話がされており、人が死んでも受け継がれるものがあるのだ、ということが続けて言及されているので、わりと納得のいく終わり方です。

最序盤、アニメにすると1クール目にあたる1話から13話は割と話とキャラクターがとっちらかっていて、視点がウロウロするので微妙な構成だなあと思っていたのですが、2クール目以降は肝心なエピソードはよくまとまっていて、それでいて分岐もおおくて選択肢があるのが良かったです。

ヒーローマンデモンベイン、ラインバレルとファフナー、飛影を全然知らない状態で突入したのですが、どれもストーリー展開を楽しむことが出来ました。

気になったところ

中盤以降、「なんでこの人ついてくるんだろう」という人数が割と大勢になること。まあ、第一位がキラさんで、次いでエイサップとかアマルガン一党とかなんですけど、なんであの人たち最後までついてきたんですかね。ヒーローマンも、3クール目ぐらいで話が終わってしまうので、その後は「なんでジョーイ君は銀河の果てまでついてくるんだろう」と思ってみてました。戦闘でも油断するとレギュラー落ちしてしまって、意識的に使わないと活躍しないし。

ジンさんの酷いかませっぷり。なんというか、徹頭徹尾主人公にボコられて墜落する印象しかないので、もうちょっといい役があってもよかったんじゃないでしょうか。アユルちゃんも良いところがなくて可愛そうです。そもそも博士も・・・・

というか、悪役としてはハザード長官がものすごく良い役で、それ以外の人にあまり良いところがなかったのが残念でした。サコミズ王も加藤もアレックス皇帝だっけ?もマスターテリオンも、あまり悪人じゃなかったし。毒キノコとか政治向きのこともできるし、もうちょっと悪役やっても良かったんではないかと。

スーパーロボット大戦UX 第一部

とりあえず、23話まで。最初のうちはブチブチ文句を言いながらやっていたのだが、12話ぐらいから面白くなってきて、今日は一気に10話も進めてしまった。

なんというか、文句をいう場所が最初の方に固まっていて、損してるなあ、と思った。

☆よいところ

忍者がおっぱいをフリフリしながら登場するだけで、すべて許せる。あの飛び道具は卑怯。

元の作品を「リーンの翼」「00映画」と「マクロスF映画」、あと「デスティニー」とファフナーはノベライズ読んだなあ、ぐらいしか知らない状態で入ったのだけど、「ラインバレル」と「ファフナー」の展開がすごく面白かったし、キャラクターも魅力的でよかった。

ときどき、すごく展開がうまくて、イツワリノウタヒメの回で、ミシェルが死んだと悲しむクランの場面はすごくよかったデス。

☆きになるところ

ラインバレルのヒロインが群衆の中にすぐに埋もれるところというか、えっ、ここに居たんだっけ、とか。マリナ=イスマイールとラクス=クラインが両方いる設定なのはなんか不安定だなあ、とか。

ぱっとマップ画面になったとき、なんかすごく手狭です。マップ全体が狭いならいいんだけど、けっこうマップが広いのにデフォルト表示が狭いのが気になる。

あと、戦闘アニメも割と昔の味がする。あの左から右へいって、右から左へ行く、みたいなレール上の移動って、スパロボZのときには(カットインが多かったこともあり)かなり気にならない感じだったのに、今回は割と気になる。スパロボZのときはバストショットだったのが、見慣れたアイコン枠になったのも、ちょっと気になる。ファフナーとラインバレルのアニメーションが全部かっこいいので、まあ些細な問題ですが。

ストーリー上、なんかすごく最初目線があっちこっちいく。マクロスFからファフナーにいって、でもそのままオリキャラ勢とヒーローマンからデモンベインと思わせつつ、ラインバレルに話がつながると今度ヒーローマンデモンベインがでてこなくなる、という。
そのわりに、第一部だとほぼ話にからまないダンクーガとかの話をずっとサイドストーリーとしてやったり。リーンの翼勢は最初の方からいるのに、あんまり話に絡んでこないなあ、なんかエイサップとか仲良い他作品キャラいなくね?的な心配もしてしまいます。

この辺はなんか全員合流してからは、あんまり気にならなくなるんですけどね。どっちかというと、ずっとフロンティア船団で留守番をしているシェリルとランカが気になるくらいで。

最後に、私が見てないのかもしれないけど、特殊能力の説明を見つけるのが難しかった。実は一発ヘルプボタンとかあるでしょ、これ。

今年見たアニメ。これ以外は途中で辞めてます。

  • 別格
  1. 映画エヴァンゲリオンQ(映画館)
  2. 劇場版マクロスFイツワリノウタヒメサヨナラノツバサ〜(DVD)
  • 良かった順
  1. 映画スマイルプリキュア(映画館) 不覚にも映画館で泣いてしまった。
  2. とある科学のレールガン(DVD)計算された脚本が良かった。佐天さんがいい。
  3. スマイルプリキュア(TV放送)☆放送中 当たり年のプリキュア
  4. ジョジョの奇妙な冒険(TV放送)☆放送中 予想をはるかに越える成功アニメ化。ここまでうまくいきすぎて逆に不安。
  5. 人類は衰退しました(ニコ動) 小説があんまり好みでなかったので、こんなに面白いアニメになったとは驚き。
  6. うた恋い。(ニコ動) ニコ動でなにげなく見ていたらすごく面白かった。拾いもの。
  7. 映画けいおん(DVD) うーん、2期の終盤はよかっただけに蛇足感が。
  8. アクエリオンEVOL(ニコ動) 序盤から中盤がすごく面白かったのに最後がダメダメ。MIXとアンディにしか感情移入できなかった。
  • 趣味の世界
  1. 鷹の爪(ニコ動) まあ、いつもの鷹の爪ですよね。
  2. もやしもんリターンズ(TV放送) 今さらもやしもんのこの部分をアニメ化して誰得なのか。と思いながらも面白かった。
  3. キルミーベイベー(TV放送) 万人に勧められないという意味で、自分にうまくはまったアニメ。
  4. テルマエロマエ(TV放送) これも人に薦められないけども、個人的にはすごく好きです。
  5. AKB0048(TV放送) 頑張って良いところを探したアニメ。それなりに良いところはあったけど、人には薦められない。くそう、くそう。アクエリオンよりはマシなのかと思ったら全然そんなことはなかったぜ、といった風情のアニメ。本当に二期目やるの?
  6. マクロス30周年超時空ゼミナール(TV放送) 圧縮しすぎて元の話画分からなくなっているモノ多数。なんとなく雰囲気はわかるけど、せめてサヨナラノツバサは2話かけて見せて欲しかった。
  7. クイーンズブレイドリベリオン(TV放送) 何で俺はこのアニメを全部見たんだろうと、今では反省することしきり。主要キャラの誰も好みでなかったのに、なんで見てたんだろう。

kindle fire HD (2012-16GB)を1年弱使ってみて(11月23日追記)

よかったところ

価格

安価。以下のスペックを備えながら、15,800円という価格はありえない。
ライバルのネクサス7が32GBしか売って無くて、24,800円。iPadminiが同容量で28,800円ですから、五千円から一万円ぐらい安いわけです。

amazon通販ツールとして

ウリは、最強のamazon通販ツール。嘘みたいな躊躇の無さでamazonから漫画を買ってしまうし、読んでしまう。
kobo楽天との連携がどーたら、とありましたが阿呆か、と(本を買うとき楽天を主に利用している全国765万人の方々、申し訳ありません)。amazonを普段から使っていて、本を買うならamazonで買ってるなら、kindleは最適です。アカウントは買った瞬間に同期されてるし(海外アカウントがあると面倒みたいなので、海外アカウント持ってる人はご留意してください)、もうあとは端末からぽちるだけです。

本を買うときの手軽さは良すぎて困るぐらいです。手元に本が残らないので、買っても置き場に困らないし、ワンクリックで買えるのでサクサク漫画の続きを買ってしまう。漫画読み終わると関連する漫画とか、似たような作風の漫画がずらっと表示されるのがすごくずるい(笑)

正直ですな、いい年のおっさんになるとアニメが面白くても「ゆるゆり」とか本屋で買って、本棚に並べるのにハードルがあるんですが、これだとほとんどハードルがないです。ぽちっと買って、おしまい。

電子書籍リーダーとして

容量が大きく、画面も精細しかもカラーですよ。
ペーパーホワイトはカラーじゃないし、HDでないキンドルだと容量が足りないと思います。ちなみに、16GBモデルとかいいながら、ユーザが自由に使える容量は12.6GBぐらいです。

ジョジョとか、ヘルベチカスタンダード(カラー漫画)とかまとめて購入した結果、漫画を読むには kindle fire HD が必要だと思った。ちなみに、ジョジョ大容量版(380ページ)がだいたい80MBぐらい、ゆるゆり(130ページ)が25MB前後なので、ジョジョが100冊だと8GB、漫画150〜400冊でだいたい一杯になる計算です。本棚4段ぶんぐらいでしょうか。
32GBだとこの倍はいるのですが、HDでないキンドルは8GBしかないので、ちょっと漫画本をため込む用途には向きません。

実際、一年程度つかってみて追記しますが、漫画を中心に150冊購入して6.5GB使用、アプリが1GB、その他が1GBで残り4.5GBの状態です。
まだ100冊分ぐらいは保存できるかなあ、と思ってます。

適当にネットみる端末として

無線LANがあれば快適にピクシブとか見れるのでネットを見るのがそれなりに便利。寝床で見るには充分です。
ただ、レスポンスには若干難があります。回線速度というよりは、端末側で描写するのに遅延している感触です。
文字はそれなりに大きくでるので、PCレイアウトで画面を写してもそんなに違和感がないです。逆に携帯電話モードの画面をだすと、ちょっとさびしい。

スピーカーの音質がよく、ブルートゥースとかもあるので、音楽端末に使える。のですが、しばらく使ってみると、やはり音を出す場面は少なかったです。自分は漫画読んでるときにBGMとか必要としない人でした。

Kindleのウェブブラウザ「silk」は気がつかない間にちょこちょことアップデートされておりまして、徐々に使い勝手や挙動の重さは改善されてよくなってきている気がします。が、iPhoneで使う「Safari」の方が明らかに使い勝手も描画の早さも良いと感じます。

イマイチのところ

重量

端末としては重たいです(2012モデルで400グラム弱)。重さだけなら、Wiiuゲームパッドの方が重たいはずなのに、こっちの方が重たく感じるのは持ちづらいからで、手がかりになる部分がないので、本当に板を抱え持つ感じになります。それでも、カバーとかつけると持ちやすくなるんだろうけど、元が重たいので、カバーをつけるのも躊躇います。
寝ながら読んでると眠気が増してくると保持しづらくなってきて、最終的に落とすと言うことが多い。

というわけで、ここは良いところですが、睡眠導入にはすごくいいです。

2013年モデルで大幅に重量は改善されているので、旧モデルつかいとしては一番きになるところです。

品揃えと値段

以下は2012年年末の状態なので、現在とはかなり違います。
この一年で、KindleStoreはかなり充実しました。私は基本的に漫画しか買ってないので、他の本はわかりませんが、一年前は「特定の出版社の特定のシリーズだけ充実してる」感じが強かったのですが、ほとんど紙の本を売っている本屋と遜色のない品揃えになりました。たまに、紙の本が発売されてから、一ヶ月後ぐらいに配信開始、という本がありますが、出版社によってはほとんどおいてない、といった状態はなくなりました。

下に書いた平野耕太石黒正数岡本倫はだいぶ揃いました。ヘルシングドリフターズも、それ町も、ブリュンヒルデエルフェンリートも、銀の匙もあるし、日常も全部あります。まだないのは、よつばと、星のさみだれ大石まさる。エマはまだないです。

値段はだいたい紙の本の20%〜30%オフぐらいが多くなってきました。新刊などは5%オフぐらいだったりしますが、だいたい600円の漫画が420円ぐらいで売ってるイメージです。何が割引率高いのか、といえば、ブックオフではだいたい300円で売ってるぐらいの奴をイメージいただければ、それほど外れてないと思います。

ときおり、1冊目100円セールとか、一冊200円セールをやったりしてますが、基本的には紙の新刊よりは安いが、ブックオフなど古書店で買うよりやや高いと考えて間違いないかと思います。

(以下は2012年末の記載です)
本がまだまだ少ないです。いや、正直かなり充実してる(ジョジョ文庫版が全部あるとか、ゆるゆりが全部あるとか、ランドリオールが全部あるとか、ヨコハマ買い出し紀行が全部あるとか、こうの史代が割と揃ってるとか)んですが、最新刊だけは紙の本しかないとか(ハイスコアガールとか私モテとか)、シリーズの途中までしかない(ぱにぽにとか日常とか)とか、昔のシリーズはあるけど最近の漫画はないとか(まほらばはあるけど、わ・まなびやはない、とか。戦国妖狐はあるけどさみだれはない、とか、百姓貴族はあるけど銀の匙はない、とか、ヨコハマ買い出し紀行はあるけどカブのイサキはない、とか)。ようするに、集英社とエニクス、電撃と角川と一迅社はあって、小学館少年画報社がないのか・・・でも、よつばとが無かったり、乙嫁語りはあるけど、エマがなかったり、平野耕太大石まさる、石黒正教が一冊もなかったり、岡本倫だとノノノノの最初の3冊ぐらいしかなかったり、するんだよなあ、そういうのがよくあります。

また、値段がたいして安くない。まあ、6000円で買ったものが2000円ぐらいで中古屋で買い取ってもらえるゲームと違って、本や漫画はブックオフに売っても二束三文なので、中古屋に売れない、というのは自分はあまり気にしてないんですが、あまり値引きはないです。
いや、安いは安いんですよ。「ジョジョ」が文庫だと500円のところ380円とか、「ゆるゆり」が900円正価のところ600円とか。でも、本を買うときに比較するのって基本的には「ブックオフ」なんで、漫画のコミックスや復刻文庫版だったら300円、大判でも300円から500円ぐらいで売ってて欲しい・・・

操作性(基本)

トップページは最近使った本から順番に、ずらっと横に並ぶのですが、このレイアウトを変更できません。
本や漫画をよむ、という目的からは外れてないんだけど、多目的端末として使おうとすると、ちょっととまどいます。
一応、ショートカットバーも用意されてるんだけども、一操作必要なのでうーむ。

マニュアルがあまり厚くなくて、端末側にヘルプがあるんですけど、ヘルプが探しづらい・・・・です。
まあ、こんなもんなんだ、と割り切るまでは、色々出来そうな記がするんですが、基本的には「ああ、あまりできることは多くないんだ」ということに気が付くと、あとは操作性に困りません。

操作性(入力系)

あとは、画面に表示されるボタンを押したり、リンクをつつくのはともかく、入力器具としては鬼のように操作しづらいです。
入力に対するレスポンスがとにかく重たく、アイフォンになれてると常にイライラする。
画面を「タップ」するのが操作の中心なのですが、この「タップ」自体をなかなか認識してくれないし、文字入力についていうと、フリック入力がすごく実用的でないというか、そんなレベルですらなく、一応アイフォンと同じ入力系を全部付けました、というだけで、すごく文字入力は使いづらいです。
ツイッターとか見れるものの、30文字程度の文章を入力することすら苦になるため、閲覧以外には使う気にならない。

上と関連して、非常に画面および裏面に指紋がつきやすい。なにしろ、ページ送りも戻しも、指で画面(表示領域)を押さえなきゃならない。
ベゼルも非常に広く、そこを親指で押さえることを強いられる為、どうやっても指紋がつく。
それがいやだからカバーをつけようとすると、重たくなる。と悪循環。

もう、指紋がつくのは諦めて、べたべた触って、カバーをつけずに適当に使う端末、とわりきった方がいいです。アイパッドみたいに、きれいなカバーにいれて、美しく飾るものじゃなくて、ひたすら漫画なり本を読むための実用端末だと思った方が良いと思います。

一年使いまして、だいぶ小汚くなってきましたが、画面側は保護シートを張っていたこともあって、実用上はあまり問題ありません。

本を読む、以外の使い勝手

ただ、せっかく画面画大きいのに動画系は見られないのが多いのが漫画と本以外の使い道での残念さです。
youtubeはなんとか映るが、ニコ動はだめ、huluのアプリがでれば一気に使い出が増えるんだけど、なんで使えないのかなあ、huluがあれば使い勝手一気に増えそうなので、残念。

その後、huluとバンダイチャンネルが使えるようになったことで、動画への対応はかなり改善しました。ニコ動アプリもあり、Ustreamもアプリが使えるようになりました。これでどうにか、安価にタブレットでアニメとかドラマとか映画とか見たい人にも薦められるようになったかと思います。

ただし、アプリはやはり、非常に少ないです。
基本的なスカイプとか、ツイッターとか、フェースブックとか、カメラとか乗り換え案内とかはあるんですけど、iTunesストアと比べると基本的なものしかなくバリエーションに乏しい感じです。ゲームもまあズーキーパーとかFF3とか売ってますけど、入力にたいする反応がよくないんで使いづらそう・・・なので、あんまゲームはやってないです。汎用的な端末としては今ひとつです。


ふたたび、定期的に本のセールもしているので、amazon経由で「本を買う」イベントが生活上多数発生して、紙でなくて電子書籍でいいなら、買った方がいいです。Kindleはやはり、基本的に「本を買って読む」「アマゾン通販を気軽に行う」ための端末で、それ以外の用途については「写真を見ることもできる」「動画を見ることもできる」「ウェブ、ツイッターフェースブックも見られる」ぐらいに考えておいた方がよいかと思います。