マクドナルドVsラーメン屋

ラーメン屋vs.マクドナルド―エコノミストが読み解く日米の深層 (新潮新書)

ラーメン屋vs.マクドナルド―エコノミストが読み解く日米の深層 (新潮新書)

タイトルと序論が面白かったので買ってみた新書。エコノミストの人が書いた手軽な日本・アメリカ論。
なのだが、やっぱりこれも編集があまりよくない。最初はいいんだ。「日本人はアメリカ人に比べて独創性がないと言われるが、平均的な学力ではアメリカ人よりもずっと上である。また、制限のもとで請け負った仕事に対してすばらしいものを作る職人としては日本人は優れているし、そうした職人が敬われる社会でもある。」という話を「ラーメン屋とマクドナルド」とか「アニメ(りんしん、もといりんたろう氏の講演とか)」を例にとってはなし、最後にちょっとだけ経済・経営的な話を混ぜる、という構成が第一章では成功しているのだが、途中から「ちょびっとだけ〜〜について書き、あとはほとんど経済・経営的な話」だったり「1章ほとんど著者の体験談」みたいな編集になってしまっている。それでもまあ、それなりに面白いのだが、第一章の形態のまま最後まで頑張って欲しかったので、少々残念だ。