ホワイトアルバム 第三頁

機械仕掛けのお人形みたいね」

次回予告からして、意外なことにそんなにはるかの話ではなかった。前回が喫茶店がメインの話だったからか、今回はあちこち舞台が動く話。

「すごい。理奈ちゃんすごい。大好き」と「青年!」と冬弥父の回。実質的には緒方兄暗躍開始編。この人、ウテナの登場人物みたいなんだよな。妹とか主人公の恋人とか、そのマネージャーとかの恋愛感情を、自分の目的のためにうまいこと利用してのけつつ、妹に複雑な感情を残していたりしていつつ、芝居じみた台詞を吐くあたりが。

「わたしたちが、初めてあった時のこと、覚えてる?」「ああ、高校の下駄箱の前で」。微妙に目を伏せる由綺。高校生時代の回想ででてくる由綺がまるで神崎あかりのような外見でびびった。由綺と冬弥の関係について、そんなTo Heartめいたエピソードあったっけ。普通に高校、大学に入ってからつきあい始めたカップルだと思ってたが。まあ、全年齢版にするには、そんなエピソードを追加せねばならないのかもしれない。

理奈のマネージャバイトにありついたおかげで、家庭教師のバイトを断る主人公に思わず喝采をあげそうになる。頼む、そのままバイトに行くのはやめてくれ。今さらマナがでてきても、絶対にエピソードを消化しきれない、と思ったが、緒方兄のミエミエの手によって、その家庭教師バイトに行かざるをえなかったのだった。マナって冬弥の高校の後輩だったのか。知らなかった。というか、覚えていない。

確かに基本的に暗くて爽快感のない話なんだけど、絵も話の流れも崩れないし、非常に地味に面白い。