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- 作者: 宮部みゆき
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2008/06/20
- メディア: 単行本
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えらく久しぶりに小説を読んだような気がする。
原作も、宮部みゆきも結構好きなので楽しめた。
宮部みゆきによるノベライズ。かなり城内の展開はゲームに忠実で、驚くほど。じゃあ、どのあたりが小説なのかといえば、主人公のイコとヨルダについて、それぞれの背景を描いたことかなあ、と思った。だいたい全体の3分の1くらいは、霧の城に来る前のイコについてと、囚われる前のヨルダについて書かれてて、このあたりが好き嫌いが別れそうだなあ。とくにヨルダはゲームだとまったく背景が描かれないので、ここまで肉付けされると私も違和感がないわけではない。
昔の管浩江による「ゲッツェンディーナー」のノベライズを思い浮かべた。ダンジョンから少年少女が脱出するアクションゲームの女流作家によるノベライズという点ですでに似ているのだけれど、主人公が自分の正しさについて疑念を懐く場面とか、ダンジョンの中をうろつくザコ敵の正体とかが良い感じに似ている。