まんがー

結界師 27巻

長くひっぱってきた黒幕その1が、びっくりするぐらい小者だ。いいのか、こんな奴が黒幕で。それともこの後にもう一回りがあるのか。大混乱のなかで、やっぱり弱気になってしまって真価を発揮できない良守と、その良守を一喝する時音はすごくいいヒロインだと思う。このメインヒロインとしての力を失わない具合はいいなー。

怪物王女 8〜10巻

まわるー、まわってく。エピソード群。ぎゅるぎゅると連鎖したり、いきなりブツっと切れて次の話になってたりして連鎖しなかったりするエピソードのつながりかたが結構よい。幼年期の姫もよい。ただ、ストーリーが長く続いたせいか、主人公にちょっと覚悟がつきすぎてしまったのが、やや物足りないというか、もうのびしろがあんまりない気がする。

黒執事 2〜3巻

怪物王女に続いて読んだので、またチェーンソーなのかと思った。しかしなんだな。『ヘルシング』じゃないのか、これは。命令を、マスター! 見敵必殺、サーチ、アンドデストロイ!人間をなめるな従僕、すべての障害を正面からたたきつぶせ! 小銭目当てで傭兵になったくそったれの親不孝ども、最期ぐらいは笑って死にやがれ! みたいな話だよなあ。後者はまだないけど、きっとそのうちイギリスに潜入してきたドイツ兵の話が出てくるに違いない。と思ったら、次はエマみたいなインド人話の様子だった。もうちょっとなんかネタはないのか。

ひぐらしのなく頃に解祭囃し編− 2〜3巻

噂に名高い鷹野さんの変顔特集。SAWか。というか、SAW3あたりか。

なんか1冊目で慣れたせいか、あまりグロに感じなくなったが、振り返ると結構グロい話だったような気もする。そして衝撃の結末。『2010年8月完結』。って……そうかー、なんか「ひぐらし」ってもう何年も前に終わっているような気がしてたけど、まだまだ続いていたんだなあ。

隠の王 12巻

主人公おいてきぼり。虹一をめぐる雷鳴としじまの女の戦いがメイン。ラーゼフォンの美嶋玲香のような位置づけのしじまと、一人ヒロイン街道(ただし相手は主人公ではない)をひた走る雷鳴。他の登場人物の背景化が著しい。というか、宵手がいなくなってから主人公が背景すぎる。もともと主人公と宵手という男の子同士のラブコメ現代忍者ものという奇妙すぎるジャンルだったのに、それがなくなっちゃったら、まあ、雷鳴としじまが話をひっぱるしかないわな。

夏目友人帳 9巻

「儚くうつろいやすい平穏な日々は、それだからこそ愛おしい」が意外とずっと続くもんなんだけど、やっぱり儚いのだなあ。という話。

他の人から見えない妖怪に怯え、学校で暴れたり、ガラスを割った犯人と疑われる夏目は、長い旅の末に安心できる居場所を見つける。のだが、それってなんか、「祭囃し編」の3冊目にでてきた「都会では悪いことばかりだったけど、これでようやく安心できる」とつぶやくレナのようで、きっとこのあと悲劇が待って居るんだろうなあ、的な、気分になってしまう。そんなことない世界観の話なんだと思うのだが。のんびり妖怪ものの「もっけ」でも、終盤ではいろいろ哀しいエピソードがあったからなあ。この漫画も終盤では良くないできごとが起こっていくんだろうか。それともこのまま気がついたら友人帳を全部返して終わるんだろうか。