ふたりはキュアババア 〜キュアバーローとキュアマーキュリー〜

今回は重要な話数なので、作画がひと味違います。
でも内容も重要です。たぶん。ターニングポイント1ですよ!

ペルソナ3でもペルソナ4でも聞いたような……


「『わたしたちはプリキュアなんだ』って?」
「『二人でみんなを助けるんだ』って?」
「すごいよね。たいしたもんだ。きっとすごく楽しいんだろうね。これまで生きてきたなかで、そんなに人に必要とされたことはなかったろう」
「でも、プリキュアの力がなくなったら、君たちには何が残るのかな?」


……的な。(上記はP4のA氏(仮名)の声でお読み下さい)
今回は、敵と味方がそれぞれの目的を確認する話数です。逆に言うとこれまで10話にわたって、特にお互い長期的な目的意識は持たずに戦ってきたんですね。なんとなく砂漠の使徒の幹部が目に入った人間をデザトリアンに変えておでましした都度、プリキュアに変身して叩きのめす、という展開で9話やってきたわけです。

あの日空から落ちてきた妖精と出会ったことで、敵と戦う特別な力を手に入れて、影人間にされた人々を助けることができるようになって、二人のコミュランクもガシガシあがって、なんてハッピーな毎日!
でも、第一話でつぼみが「変わりたい」と言っていたのは、そういう意味だったっけ? いまのつぼみって、ペル3中盤の風花と同じ状態でない? 妖精さんにもらった特別な力をつかうことが目標だったっけ?


ここ何話か、「夢を叶えたはずなのに、夢を叶えるために頑張っているはずなのに、なぜか壁にぶつかってしまって、もがいている人たち」が主題でしたよね。
ラーメン屋のオヤジを皮切りに、モモねえにしても、小畑さんにしても、つぼみの両親の過去エピソードにしてもそう。生徒会長とかカメラ子さんもたぶんそう。今回のサッカー少女もそうでしょう。
「何かになった」「何かをはじめた」というのは、たぶんタダのスタート地点でしかなくて、そこからさらに、ジタバタジタバタと七転八倒しなけりゃならないのですよ。
……というのが、ここまで十話のおおまかな流れだったと思うので、ここでその矛先が主役二人組に廻ってきたのはとても自然な流れだと思います。
当初の性格の不一致を乗り越えて、親友同士の「ふたりはプリキュア」に確かに二人はなったんだけど、じゃあこれからどうするのか。何を目的に戦っていくのか。……という課題を与えられた一話でありました。

しかしなんだな。砂漠化と花というキーワードと、あまりに目的と今後の見通しについて口の重たい淫獣たちをみると、このあと『ナースエンジェルりりか』的な展開が待って居るんじゃないかと思えてならない。

しかし、サソリーナさん、今回むちゃくちゃてこ入れされてるなあ。こんなに愛されキャラだったっけ。なんだこれ。他の二幹部の人気が高すぎるのか。