アベンジャーズ【ねたバレ】感想

「というわけで、アベンジャーズです」
「……前、おおかみこどもって言ってなかった?」
「人の感想がたくさんあるのをちら見していたら、次第に気力が下がってきたのです」
「そんなのひどいじゃん。ちゃんと気になるなら見に行こうよ!」
「まあ、そのうち、関内の小劇場でやったら見に行くということで」
「で、アベンジャーズどうなの。なんか、すごく不満ばっかり言ってるじゃん」
「そうですね…… この映画を絶賛している人は、おそらく【スーパーロボット大戦】をまったくやったことがないか【スーパーロボット大戦】が大好きな人です!」
「……あんた、嫌いだよね、昔からスパロボ
「はい!」
「まあ、どっちかというと、昔のスパロボが嫌いなんだよね。Zとか結構楽しんでたじゃん」
「で、アベンジャーズは昔のスパロボ臭が前回の映画なんです。具体的にいうと『第四次スーパーロボット大戦』です」
「……ああ?」
「味方についての説明はおそろしく少なく、みんなが全部の映画を見ている前提で話を進め、『ダイモス』なんて知らない!と思っても強引にダイモスメインで話が進み、おそろしくカリスマ性のないボスと量産型のわりには強いけどもキャラクターが弱いゲストメカの群れをヒーロー軍団がゲシゲシと割とあっけなく殴って砕く、それが『第四次スーパーロボット大戦』です」
「『マイティソー』と『ダイモス』を同列に語るのはどうよ」
「『ソー』は映画のなかでは比較的扱いが小さいのに、エピソード的にはメインなので難しいのです」
「あー。『キャプテンアメリカ』はこの映画の正統派主人公で戦隊ものでいうとレッド。『ハルク』と『アイアンマン』は、ニヒルなグリーンとブルー。この三人は『第二次大戦期のヒーローでナチス的な敵をけちらした無敵兵士』、『科学実験で生まれた怪力ジキルハイドもの』、『軍需産業の御曹司が心臓の治療と一緒にアークリアクターを胸に埋め込み、その体を機械のからだアイアンマンとして纏い、自分の売って来た兵器が他人の不幸に結びつかないために戦うんだけど、どこか三枚目で憎めない役柄』みたいな、って!アイアンマンの説明だけ長いよ!」
「このあたりが『アイアンマン』だけは映画をみておいた方がいいと思うゆえんです。『ソー』は『あー、トールね、はいはい。トールハンマートールハンマーで、こっちがロキで、あのへんにいるのがオーディンね』程度の認識があれば把握できるのですが、アイアンマンはトリックスターで扱いが大きいわりに設定が複雑なので」
バットマンだと思えばいいんじゃないの」
「そういうと他人に起こられます」
「あるいは、『ウォッチメン』のオシマンディアス」
「それは悪役です」
「全体的に、むしろ『ウォッチメン』を連想する映画だったねー」
「私はあっちのほうが好きですけど、露悪的で。中盤での喧嘩には胸がときめきました」
「なんど思っても、ロールシャッハはよみがえってこないよ」
「ううう……」
「あとの二人は?」
「あれは、第四次大戦の二人みたいなもんです」
「終盤のバトルはすごかったじゃん。3Dでみるとすごいよ!本当」
「ええ、『ダークナイトライジング』の終盤でしょぼくバットマンが殴り合っていたのがなんだったのか、と思うぐらいの立体機動でした」
「このいきおいで『進撃の巨人』も映画化・・・・・・」
「それは無理です」
「でも、なんか『マクロスF劇場版』みたいなミサイルの飛び方というか、戦闘の入り混じり方というか」
「そうですねー。アニメっぽかったですね。でも確かに見ていて気持ちいいんですけど、何かが足りない感じはしましたね」
バットマンが混じってたら、三秒ぐらいで死にそうな感じがよかったね」
「あー。戦闘の舞台がニューヨークなんて、ああ、なんかアイアンマンが飛んでるあたりをバットマンも、ミサイルから逃げ回ってたんだなあ。という感慨はありましたね」
「で、次回に続く、と」
「最悪でしたねー。何を出し惜しみしているのかと。ちゃんと敵をもっと大量に出して、もりあがる戦闘を演出すべきです」
「あー、今回は敵ボスが」
「あれはカリスマがなさすぎです。東方シリーズだったら3面ボスぐらいです」
「ん、あたしも中ボスなのかと思ってたら、あれで最後までひっぱったからね」
「まあ次回もあるみたいじゃん」
「次回は120分で、味方をもう一人増やして、あともっと敵を魅力的にしてほしいですね」
「むちゃばっかり」
「だいたい、エリート兵がのってるグラシドウリュの群れをアムロがファンネルで落とすのの、何が楽しいんですか。この手の大集合バトルもので見るべきものは、キントレスキーVSキュアピーチ的な力と力の拮抗している正義と悪のぶつかりあいではないでしょうか」
「いや、エリート兵好きな人もおおいよ。たぶん、「ふみこみが甘い!」とか」