一周目

腐り姫

腐り姫

「また、会うたな」


雨の降りつづく夏の日に、真紅の着物の少女と出遭った。
少女は、腐り落ちた果実の匂いがした


以前から興味はあったのですが、ふたばちゃんねるを見ていて、衝動的に買ってしまいました。
この辺の購入動機はとらぶるうぃんどうず→ふたばちゃんねる→可憐な人(蔵女)参照。
買ったあとで、WindowsMe(まで!)対応と書いてあって、そういえば対応OSを調べなかったなと少しびびったものの、XP homeで特に問題なく遊べました。


一周目(2時間程度)を終えた時点で。
霧雨に煙る日本の田舎を、一枚歯の下駄で駆け回る蔵女のイメージはとてもよい。
背景絵のなかに登場人物たちを配置して、会話をまわすというやり方は成功していると思う。ときおり、ちらっと画面の奥の方に姿を出すキャラクターとか。
廃線のレールの上や、崖の上のガードレール、沼の木道を下駄で歩く蔵女を絵として出しているのが、すごく雰囲気を作っていると思う。
ラストの赤い雪が積もった無人の町も良かった。このために、町の背景絵をたくさん出してたのかな、って感じで。
背景絵の、多さと山の中の町の雰囲気を出す方針は良かったと思う。
人物絵は量もバリエーションも少なく、そんなにうまいわけでもないけど、瞳孔の中に長方形がある蔵女のデザインはグーだと思う。
音楽は少し、どっかで聞いたような気がするが、悪くはない。


一周目は期待通りにBADENDで終わり、何事も分からないまま二周目に突入。
さて、読んだ部分をスキップして、と思いつつ二周目をはじめたのですが、導入からして全部、一回目と違うのに驚く。確かに、遊び続けるにしては、選択肢の数が少ないとは思ったが、最初からずっと一回目と違う展開が待っているとは思わなかった。
お話構造が多層形式になっているのは大好きなので、このあとの膨らみに期待したい。
が、すでに「第二殻 真相編」って書いてあるしなー、本筋はすぐに終わりなのか?。


「とうかんもり」って新撰組関係のとうかんもりが元ネタなのだろーか。
田舎の町に戻ってくる主人公、そこで起こる猟奇殺人、町に伝わる腐り姫の伝説、主人公の断片的な過去の記憶、謎を抱えたまま死んでいる主人公の父親、多階層式のシナリオ、そして音楽が、記憶の底の『痕』を連想させる。アレを洗練させて今風にしたらこんな感じなんだろーか。