人類の月面着陸はあったんだ論―と学会レポート
書評サイトAnima solarisで高井信と山本弘のインタビューが載っていたので、最近のと学会活動が気になってAmazonで購入。
題材となっているビートたけしの番組はそういえばなんとなく見た覚えがある。
そういえばこの間の大晦日にも、なんかオカルト番組やってたなー。
「2007年、XXXXが起こる。間違いない」というテロップを読むと、長井秀和しか連想しなかったけど。
アポロ11号が月に着陸したときに、コンピューターがオーバーロードして〜、しかも着陸予定地点は岩場だったために〜、という話はつい二日前に「クロノアイズ:2」で読んだばかり話だったんで、偶然の巡り合わせに驚いた。
一瞬、著者一覧のどっかに長谷川裕一を捜したくらいだった。
内容的には、いわゆる「反証本」で、テレビ番組や月面着陸がなかった論の本に対する反論がメイン。以前の「こんなにヘンだぞ空想科学読本」があんまり面白くなかったように、これも本としてはそんなに面白くない。
と学会の活動って、「こんなヘンな本がある」っていって本を出して、あとはそれがどんな風に面白いかを解説してた初期が一番面白かった気がする。「ヘンだ」という部分をつらつらと書き連ねられてもそんなに面白くない。
長谷川裕一の「すごい科学で〜」とか「クロノアイズ」が面白かったのは、どうこねくり回せば戦隊モノやタイムパトロールもののヘンな部分の理屈が通るかをSF考証しているからで、この本の後半自体にあるように反論不可能な理屈に反論することは無駄だと思う。
アメリカ政府やNASAは実はそんなにたいしたことがないという「情けない陰謀論」としての「人類は実は月へ行っていない」論の解説や、この論が日本であまり紹介されなかった経緯は面白く読めたけど、メインの部分があんまり面白くないんだよなあ。
文系でSF耐性がないと、慣性の法則とか宇宙開発の基礎とか理解してない人*1が大勢いるので、経済専門のヒトが書いた宇宙本に間違いが大量にあるのはしょうがないことじゃないかと思うし。