続・環水惑星年代記とピント

続水惑星年代記

続水惑星年代記

環・水惑星年代記 (ヤングキングコミックス)

環・水惑星年代記 (ヤングキングコミックス)

ピピンとピント 3 (ヤングキングコミックス)

ピピンとピント 3 (ヤングキングコミックス)

大石まさる三冊連続。

水惑星年代記」は、(おそらく地球温暖化によって)まさにいま、水に沈みつつある地球を舞台にした、ごく普通の人たちの生活を描いた連続短編集。鶴田謙二のSF漫画を「まじめに」シリーズものにしたような感じ。
一冊目の「水惑星年代記」では単なる短編集の雰囲気だったのが、「環」までエピソードが重なることでシリーズが全部繋がって、ちゃんと年代記になったのがいい。

冬のなくなった世界。子どもが大人になるまでに、自分の生まれた家が水に沈んでいく世界。そんな世界を残してしまって申し訳ない、と子どもに語る老人。でも、そんな水だらけの真夏の世界でも、そこには親から子へと世代をまたいで、ごく普通の生活が流れていく。

途中、「みずいろ」のキャラクターがちらっと出てきたときには、大盤振る舞いに吹いた。「ピント」は確かに水に沈んだ世界だったけど、「みずいろ」は普通に現代の話だと思っていたのに、これと同一世界観だったのか。「みずいろ」だと最後……雪、降ってたけどな。まあ、クロスオーバーだからいいか。