ダイの大冒険 16〜37

昔途中で挫折した漫画を読み直そうシリーズ。

記憶以上に大魔王バーンがしぶとい。昔、大魔王の城に突入したあと、バーンとの戦いが一向に終わらないので辞めたんだが、32冊目から37冊目まで、途中キルバーンとかミストバーンとか混じるものの、ずっとダイはバーンと戦ってる。あと、いくらなんでも蘇りすぎだってばよ。ヒュンケルとか絶対死んだと思ったのに2回くらい生きてたし。

あと、戦闘バランスが何度か崩壊してたような気がする。ザムザに苦戦してたマァムが、描写上尻上がりに強くなっていくのが気になる。途中からクロコダインより強くないか。あとラーハルトとロンベルクの強さの設定もブレすぎだと思った。お前等はサイヤ人かなにかか。とくにヒュンケルの穴を埋めるために出現したラーハルト。

とはいえ、一気に20冊読めたんだから、面白かったのは間違いない。ふてくされてばかりの十代の頃は、ポップにばっかり目がいっていたけれど、読み返すと意外とダイがいいキャラクターだなあ、と思った。ダイが逃げ出して、ポップが探しに行く場面が一番良い場面だと思う。

ダイとポップって、Vガンダムのウッソとオデロに似てるんだよな。ダイの妙にドライな所とか、戦闘に熱中してしまう所とか、ポップが作中で主人公を越えた精神的な成長を遂げる所とか。まあ、ウッソ少年はなんかあると、すぐにおねーさまの胸元で泣きわめく印象があるのに対して、ダイはそういう時にポップを頼るのが関係性の違いになってるんだ、というか、ガンダムって友情を美しく書くアニメでは元来無かったよなあ、と思った。

あと、「ウォッチメン」見て感じた後味の悪さの原因が分かった。終盤のシチュエーションが似てるんだが、あそこはムダでも何でも戦う所だろう。「てめーを生かしておくのは、カッコ悪いことだぜェ!」って奴だと思う。ああ、返す返すもロールシャッハはいいキャラだった。

残念なのは、やっぱり女性陣が恋に落ちていく過程がよくわからん。その辺はみんな割愛したんだろうなあ。