11月のサマーウォーズ

前に一度川崎で見て、もう一回みようと思っていたモノの、なんか見にいくチャンスがなくて、あちこちで放映が終わってしまったのだけど、今週限定でやってると聞いたので、横浜のニューテアトルで見てきた。以前「ヒトラー最期の十二日間」を見た小さな映画館である。16時過ぎからの回で、客は全部で8人だった。

二回目に見ても、時間が過ぎるのが早く感じる面白い映画だった。買ってまでみようとは思わないが、ぜったいDVDもレンタルして見ようと思う。

今回新しく発見したのは、これが三日間の間の映画だったこと(初見のときには一週間ぐらい経っているものだと思ってた)と、医者の人が、お婆ちゃんの血圧などを携帯でチェックしている場面がちらっと出てくることとか、一族が三日間で毎日違う服を着ていることには、今回初めて気がついた。カズマ君は同じ赤いランニングシャツをずっと着てるように見えてたけど、二日目と三日目で微妙に柄が違う。一度乗り捨てたRX-7はいつ拾いに行ったんだろうな。

しかしなんだな、本筋とはあまり関係ないけれど、やたらと公務員と専業主婦が多い一族だなあ、と今回見ながら思った。警察官に消防士に自衛隊に水道局勤務なんだよね。女性で働いていても市役所勤めだったり、他も電気屋と漁師はいるけれど、消防士三姉妹の父親は医者だったりするわけで、そうした一族がユカイに晩餐をしているのに対して「普通のサラリーマンの息子」の主人公は家では孤独な日常を送っているのだ、というのは非常に格差社会的だなあ。と、今回は見ながら思ったわけですよ。そうでないとすると、これは地方都市では公務員以外にこれといった働き口がないことを表現した作品なのかなあ、「ペルソナ4」でも地方都市では老舗商店と公務員とジャスコしか働き口がないみたいなことをやっているので、うーむ、日本の地方都市の病理はこんな所にも現れてくるんだなあ。と、今回は見ながら思ったわけです。