ベガーズ・イン・スペイン

ベガーズ・イン・スペイン (ハヤカワ文庫SF)

ベガーズ・イン・スペイン (ハヤカワ文庫SF)

そこそこ面白かった。短編集のためか、なんどか中断しながらゆっくり読んだ。
SFな世界設定で、普通の(ようするに借金まみれだったり、父親が飲んだくれだったり、親子仲が悪かったりする)家族を主題にしたSFって日本にはあんまりないような気がするな。そのあたりに商機はないのだろうか。ないか。

そんな感じのSF短編集。女性作家なためか、女性が主役の話が多い。そんでもって、周囲にいるのは、家族をはじめとして、みんなひどい連中で、優しい奴は死んでいき、自分はさんざん苦労して、何も得ることなく生きていくのだ。という展開が多かったような気がする。報われない世界観とか女同士の人間関係の恐ろしさとか。