花とアリス

花とアリス 通常版 [DVD]

花とアリス 通常版 [DVD]

2004年DVD版。
136分。きわめて長い。二回に分けて見たかった。
現代、首都圏に住む荒井花と有栖川徹子という二人の女の子の、中学三年の冬から高校一年の冬までの日々。


検索した感じやと、冒頭は高崎両毛線、主要な舞台は東京都稲城だったりするわけですが、鎌倉、江ノ島も出てくるのが地元民としては嬉しいです。
冒頭の冬のシーンでは、もっと北の方かと思いましたが、冬の感じを出すために北方でロケをしたのかなあ。春になったとたんに景色が違うもんなあ。


高校が群馬県にあるとすると、花とアリスの家が神奈川県内にあることと辻褄が合わない。家が群馬県内にある設定だとしても、デートに横浜や江ノ島まで出かけたりもせんだろう。たぶん。群馬県で高校生やった経験ないので分かりません。


絵になる日常風景のシーン(冒頭の霜と冬の通学電車、花壇と桜吹雪、海浜と鎌倉の神社、秋の学園祭)が多いのと対照的に、見づらいほど暗く、台詞が聞き取りにくいシーンが多いのが日本映画を見ている感じ。とくに冒頭は聞き取りにくく、映画に入っていくのにしばらくかかりました。


展開というか、お話は非常に少女漫画的(褒めてます!)であり、少女漫画耐性がついている人間にはたまらないお話です。
いや、少女漫画的ってのは、高校生の三角関係とか、それぞれ落語やったり、スカウトされたり、バレエやったり、デジカメで盗撮したり、うそにうそを重ねたり、それにまたころりと騙されたり、そういう部分は確かに少女漫画的でいいのですが、アリスと父親の鎌倉散歩のシーンや、花のはいった落語研究会、花の落語特訓、終盤で明かされる花とアリスの出会いの裏話とかが、非常に少女漫画的だと思うわけです。


主演は鈴木杏。数年前に『六番目の小夜子』で見たときからすると、ずいぶん大きくなったと思いました。
というか、TV版の『六番目の小夜子』は番組があんまり好きじゃなかったし、『Reterner』もそんな面白いと思えなかったのですが、本作でようやく苦手意識が薄れました。



バレエ学校のなかでは変な子、が文化祭の写真部のシーンではかっこよく振舞っているのがいい。