THE 有頂天ホテル

THE 有頂天ホテル スペシャル・エディション [DVD]

THE 有頂天ホテル スペシャル・エディション [DVD]


見てきました。面白かったですよ。
何度か声を上げて笑い、涙こそ流さなかったものの目頭を熱くするシーンもありました。


晦日のホテル。
そこを行き交う副支配人(生瀬勝久)、手前でお客を部屋に案内しているドアボーイ(香取慎吾)、もう一人の副支配人(役所広司)と矢部(戸田恵子)。
一応の主人公は役所広司の演じる副支配人なんだけど、実はホテル従業員たち、客たちのすべてが主人公といっていい。
同時並行的に、失脚した政治家(佐藤浩市)、なりゆきで大富豪の愛人を演じることになった客室係(松たか子)、年末のパーティーのためにやってきた芸人たち(唐沢寿明、YOUら)、繰り返しホテルに忍び込もうとするコールガール(篠原涼子)、一人異彩を放つホテル探偵(石井正則)、新年のショーを控えた大物演歌歌手(西田敏行)ほか、ほか、のエピソードが絡み合いながら展開していく。


ER式コメディというべきか、映像化された恩田陸「ドミノ」か。
ホテル内に限定された舞台のうえで、多数のエピソードがもつれながら展開し、それがすべて収束していく様は、圧巻。
私は伏線マニアなんで、非常に満足しました。


『THE有頂天ホテル』を観た!
(リンク修正)


このブログにも、書いてましたが、三谷作品を複数見てると他の人と違う所で笑うよーな気がしました。
私が笑ったのは、


・篠原凉子が佐藤浩市に鴨が食べたい!とおねだりしたシーン。
 なんかエロいニュアンスを感じ取って吹き出した。
佐藤浩市にいい笑顔で話しかけてきた相島一之
 何してるんだ、そんな所で。
・エンドロールでダブダブの声をやっていたのが山寺宏一だったこと。
 ……アヒルの声やってたのは関俊彦だったと思うけどなあ。
 (追記)あー、そうか。そっちか。世界的に有名な方のアヒルか。
西田敏行の「このサインは価値が出る」。
 一週間ほどに某ドラマで聞いたのと同じシチュエーション!


かな?
限定しないなら、ストーブ運ばせながらも、夜景を見下ろす演出をして喋ろうとする佐藤浩市。鹿についての役所広司のスピーチがツボでした。


あと、最後の「お客様は家族です」に始まる台詞は、タイトルの台詞をつい思い浮かべてしまいました。「お客様は王様です。しかし〜」
単体として非常に良くできた台本でありながら、サービス精神にあふれていて非常に面白かったです。気持ちよく笑うにはおすすめします。