勉強脳の恐怖


放火高1テレビ禁止「キムタク知らない」
http://www.nikkansports.com/general/p-gn-tp0-20060713-59723.html


高校生が自宅に放火して家族を焼き殺すという痛ましい事件があった。
この高校生は幼いころから勉強ばかりをしていて、ゲームも禁止だったし、
テレビも禁止だったらしい。


真面目に両親の期待を背負って頑張ってきて、それ以外の世界を知らないからこそ、
力尽きた時にこうした悲劇的な行動に移ってしまったのではないだろうか。


「ゲームが子供たちへ与える悪影響」を語る言説を借りれば、
勉強ばかりしていると現実社会の広がりを認識できないうえ、
学校という小社会との接点も持ちにくいため、自分の感情の抑制ができず、
社会で生きるために必要な判断力も失われてしまう、ということではないか?
実際、彼も学校での友人との交流だけが心温まる時間だったと述べている。


詰め込み式勉強は、いまではすべての青少年が、学校で、塾で、
多大な時間をかけておこなっているが、これは非常に危険な状態である。
日々勉強に追われる子供たちは、ちゃんとテレビを見て自分の知る世界を広げ、
ゲームをしてストレスを緩和する必要があるのではないか?
こうした論説が行われないのは不思議でならない。


そもそも「ゆとり教育」に入る前には多大なストレスを課せられた子供たちが、
最終的にキレて凶悪犯罪を犯すケースが多かったのではないか?


すぐキレる子供たち、という否定的な言説があるが、
実際の所、ストレスを過度にため込んだあとで大爆発的にキレるのと、
すぐにキレて小さな爆発が頻発するのでは、
前者の方が一見平和な社会のように見えるが、
実際に社会が健康なのは後者の方ではないのだろうか。