愚神どもには安息を―ジェスターズ・ギャラクシー〈3〉


大宇宙新撰組小説その3。
銀河帝国末期に、最後の皇帝のもとに集まった有象無象たちの活躍と挫折、
なのかな? を描いたシリーズでござる。


貴族たちの側で仕える、記憶術を身につけた家臣たちが、
数ヶ月に一度「正式な情報」によって記憶を上書きされるため、
何年かすると誰も本当に何があったのか分からなくなる、って、
新城カズマの好きそうな設定だなー、と思った。


三冊目で、隊長、副長、主人公と皇帝陛下以外のキャラクターも、
徐々にスタイルが定まってきた模様。
いや、前から定まっていたのかもしれないが、ようやく読み手側として、
名前と紐づけて区別が付くようになってきた。たいしたもんだ。


いや、おいらはもちろん銀河大宰相ウルヴェイル閣下の最盛期と、
転落と隠遁人生を楽しみに読み続けておりますが。


今回がシリーズ中では一番状況が混沌としてたのも、
ストーリーを転がせる脇役の数が揃ってきたためだと思う。
だが、やはり謎を投げるまでは得意でも、解決編は苦手だな、この人。