イリヤの空、UFOの夏<その3>


本当はとうの昔に崩壊していた世界は、ついにその本来の姿を見せて、ずっと平穏を装っていた世界は暗転し、結末へ向かって進んでいくのでした。


こんな状態になったらもう九分九厘、バッドエンドになるしかないじゃんか。こないだ読んだ、冲方丁の小説『蒼穹のファフナー』も、前半のラブコメちっくな学園生活の日々と裏腹に、異星人との戦争状態に気がついてしまった後はバッドエンドへ一直線だったしな。新城カズマの『星の、バベル』だったら、実は35歳独身の教師が実は重要人物だった、みたいなオチが残ってるものだが、そいういうコメディ成分は当分お預けなんだろうなあ。


似たような状態からハッピーエンドに話を持っていった、エルフェンリートの終盤の展開は立派だったと思う。
だって、エルフェンリートの主人公もヒロインに惚れられてる以外は何の取り柄もない一般人で、ヒロインの背景もほとんど知らない状態だったくせに、二人でいろんなものから逃げ出して、たしかに大惨事にはなったものの、なんとか話を人類滅亡の危機からハッピーエンドまで持って行ったぜ。幸せな終わり方をして欲しいので、ああいう流れを期待しておきたいが、無理だろうなあ。*1

追記:その後、この思いつきをもとに久々に二次創作小説2030年の夏祭りを書いた。

*1:二十年後、晶穂との間にできた子供の旭日祭に呼ばれた浅羽が、自分の彼女だと子供に紹介された相手は〜。……それがハッピーエンドかよ。