イリヤの空、UFOの夏 その4

前半を飛ぶように読む。
展開を追うのももどかしく、30分で200頁読んだ。

うわー、これ、間に「ハルヒ」とか入れておいて良かった。
<その3>の後で瞬発入れずに読んでたら、精神に傷を負う所だった。
年を食って、ひどい話耐性を身につけてきたらから、まだ傷が浅いが、厨房か工房の時に読んでたら、きっとトラウマを負ってただろーなー。当時、「サーラ」とか「星の大地」「卵王子」で負ったようなトラウマを。何しろ、「星の大地」のトラウマを解決するのに、「伝説の艦長」を書くまでかかったし、「サーラ」なんて今年だもんな、完結したの。

やー、まー、外的要因がなかったわけじゃないが、浅羽が思いっきり自滅する話。この自滅過程が嫌になるくらい感情移入できてしまう。伊里谷にそんなこといっちゃイカンのだ、と思いつつも、あの展開だと自分の不甲斐なさからそう言ってしまう浅羽の気持ちも分かる。その後のぼろぼろになってく浅羽がまたなー。噂に聞く星霜編の剣心と薫か。
<その3>を読み終えた段階でぼんやり思っていた、黒服集団がばーっと襲いかかってきて、殴る蹴るの暴行を受けて、無理矢理ひっぺりはがされて連れ戻される展開の方が、きっと読み手の精神的なダメージも小さかったんだろうなあ。

カップルってえのは、「宇宙のステルヴィア」の主人公たちみたいに彼氏彼女になってから、延々と喧嘩し続けるもんだと思うけどなあ。浅羽に全面的に依存してる伊里谷にも、伊里谷を性欲の対象と見る根性のない浅羽も、まっとうな恋愛してないような気がする。女の子が一方的に相手を神聖視している「魔法陣グルグル」のニケとククリと同じやね。マンガ版「魔法陣グルグル」では最後に「勇者さまとククリ」から、「ニケとククリ」へ関係が変化して、それが全体のストーリーを落としてたんだけど、これはそういう話にならないだろうなあ……と、適当なことを書いてみる。
まあ、ともあれ、続き、続き。と。

追記 (最後まで)

ガンスリンガーガール」だと思っていたら、「レイフォース」だった。

読み終わって、書いたSS「2030年の夏祭り」はガーネット/奥華子をBGMにちゃちゃっと。

大本のネタは「エルフェンリート」のエピローグ。「義体化」「全身義体」については、攻殻機動隊より。イリヤ作中の戦争を「第三次核大戦」ということにして書いてます。つまり、作中で音信不通となった帝都にはミサイルが落っこちて水没してる状態な訳ですが、やっぱり人類は結束することができず、「第四次非核大戦」が起こるわけです。ああ、無情。

こんなのを書くくらいに作品世界にはまっていた。面白かった。今年は鋼鉄の少女たちやら、エルフェンリートやら、殺伐とした萌え絵マンガばっか読んでたんで、その結果イリヤの評価が高くなってる可能性は高い。