新撰組異聞 ピースメーカー 1〜6

新撰組序盤戦漫画。市村鉄之助の入隊から池田屋騒動で終わる、メデタシメデタシの第一部。容赦なく、血なまぐさいながらも、展開がうまかったので、第二部が楽しみ。

無印の行殺新撰組が、ちょうどこの部分の話だったような気がする。まあ、元が元だけにあたりまえなのだが、エピソード的にもだいたい行殺と同じものを踏襲しており、行殺新撰組の一周目土方ルート(採用後、土方の部下として配属されて、監察になるルート)に非常に展開が近い。そうそう、行殺だと原田の切腹傷とか、藤堂が池田屋で負傷するのとか、沖田と黒猫の場面エロシーンに繋がるんだよなあ。

行殺だと長州の刺客に切られて無惨な死体を道ばたに晒される(ルートに寄って若干違う。土方ルートでも一周目は怒りの余り古高を拷問する土方が見れるが、二周目だと……な土方が見れて非常にらぶりー)のは、カモミール芹沢だったけど、その辺の流れも似ている。しかし、少年漫画で犯されて嬲られた死体を道ばたに転がすのってすごいなあ。島原遊郭の話とか、大河ドラマではぼかしてたのをちゃんとやったのはすごい。

他は、親分肌の近藤、冷徹なようで激情家の土方、穏和で弱気な山南、一見女性のようでキレると別人になる沖田、ボケ役の原田、三人衆でつるんでいる藤堂、天真爛漫なようで実はアレコレ心を悩ませている永倉と、誰もが比較的よくある解釈で描かれているなかで、山崎丞が少年設定なのが珍しいところか。行殺での斉藤はじめの役柄だなあ。あ、吉田稔麿がラスボスで偉く格好いいのは珍しい。銀魂の高杉のような狂気の混じったテロリスト/革命家である。小道具が煙管なのも銀魂高杉っぽい。