アニメギガ 大地丙太郎

いやあ。満足した。
私はカラダを切ったら大地丙太郎の血が出てくるんじゃないかと思うくらい、中高生→大学生時代に見まくっていたのですが、当時はあまり評価されてなかった気がします。エヴァがなんだっ! ウテナがどうしたっ? こどちゃの方がよっぽど真っ当な話じゃないかっ! とか、思っておったわけですが、まあいいか。今となっては。人生で唯一DVDを買ったのは「こどちゃ小学生編DVDBOX」と「風まかせ月影蘭」だけなんです。2つあるけど。

こどちゃ→おじゃる丸十兵衛ちゃん→いま僕→ギャグマンガ日和

という構成でした。なんだろう、「月影蘭」は「十兵衛ちゃん」でチャンバラ話をやってたし、「マサルさん」は「ギャグマンガ日和」でかなり補完されていたので、パターンとしては「りりか」がなかったのが悔やまれるくらいか。「りりか」いい話なんですよ。ええ。

「いま、そこにいる僕」を見て涙ぐむ監督に涙ぐむ私。見ると本気で落ち込むので取り終わった後で再度見ていないとのこと。あー、確かに、私もあの話、無茶苦茶好きだったし生涯みたアニメから十個選べといわれたら間違いなく選びますけど、最初見て以来二度と見ていません。というか、途中までも見返すことができません。というか、数シーン見ただけで泣きそうになりました。

「戦争映画って、戦争自体を描くんじゃなくって、戦場における心の交流とか、何か戦争を通して別のものを描く作品になるわけですけれども、これは戦争そのものを描こうとしていた気がします」
という司会に。

「戦争自体に、いいところなんて一つだってないはずです。まず、それが前提なんです」

という監督。いやあ。


あとはチャンバラ話とギャグ話。アニメは割と説明過多で、絵も台詞も説明しよう、説明しようという成分が濃厚だったけれども、そうじゃなくって、端折って良いところは端折っていいんだ、と。チャンバラはわかりにくくても、ばしっと決まる場面があればいいのだ、という話と、ギャグについての「息継ぎなんて聞こえなくてもいいでしょう。その分、ギャグの一つでも入れた方が良い」という話。


ギャグの良さ、について、「自分が面白いと思ったものが、良いギャグである」「見てみて、自分が面白くないと思った時には、さっと青ざめます。こんなものを見せなくちゃならないのかって」「人を笑わせるには、非常にパワーがいるんです」「ギャグは全部計算なんです。間もそうだし、構成もそうです」「だからアドリブは禁止。嫌いとかじゃなくて、禁止。計算されたものが崩れないようにアドリブが入ればいいんですけど、大抵アドリブって一瞬はいるだけなんで、(喋りっぱなしの他の部分と)調和しないんです」


いつか、少年少女の冒険ものをつくって見たい、とのこと。というか「いま僕」の最初って、そう言う雰囲気で語り出しましたよね、監督。あの語りだしですっかり騙されたんですけど。そのうちつくって欲しいものであります。

満足しました。


……話変わるんですけど、「みなみけおかえり」って「おかわり」と同じ製作会社で作ってるんですね。絵柄からいって「童夢」だと思ってました。ああ、不安がまた。というか、どっかのはてダに書いてあったけど、だったらどうしてあそこまで、無印「みなみけ」と同じようなデザインや演出にしたんだろう。

童夢」かむばーく。