ふたつのスピカ3、4

ふたつのスピカ 3 (MFコミックス フラッパーシリーズ)

ふたつのスピカ 3 (MFコミックス フラッパーシリーズ)


冒頭は、挫折したロケット技術者への主人公のことば。


すいません。これまでの自分は間違っていました。
なんでこれを読んでなかったんだろう。


とりあえず、もうどうやって終わったとしてもいいです。
ここまでが面白かっただけで自分は満足です。


いいんです。過去のさまざまなものの再構成なのは分かるんです。
自分の過去を振り返るだけでも、ステルヴィア、エコール・ド・シエルがあって、
天の筏があって夏のロケットがあって、ロケットガールがあって、星虫や鵺姫異聞があって、
そんなものだとはわかるんです、が。


「どうして何十億円もだして宇宙へ行くのか」
「俺は子供の夢を理解してやれなかった」
「初めて地球から宇宙へ上がった楽器」


そんなセンチメンタルな短編だけで、満足できる自分が不思議でなりませんが。
とにかく、満足なのです。


ちゃんと更新するならば。
昨年「金八先生」のゲームをやったときに感じたのは、
『学園もの』というのは「生徒」と「先生」と「生徒の家族」の物語なのだ。
という至極当然のことでしたが、『ふたつのスピカ』はここまでその基本に
忠実なマンガだったと思います。*1


「アスミ」や「圭」「マリカ」と「ライオンさん」と「先生」と「アスミの両親」と。
それぞれのエピソードがちゃんと絡み合って成立しているところに、
宇宙にロケットを飛ばすんだ、ということ以上の魅力があるのだと思います。


まあ、『金八』のゲームがおもしろくて、ノベライズがいまいちだったのは、
その点を理解せず「生徒」の青春物語にしてしまったところではないかと思い、
あずまんが大王』が成功したのは三者ともに出てきたところだと思います。
ちよちちですが。だめですか、この仮説。

*1:『ごくせん』も実はそうだっと思います