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タイトルは「ウィンストン・チャーチル 出典: フリー引用句集『ウィキクォートWikiquote)』」より。

期待したほど良くなかった。

ペルシャ戦争におけるテルモピュライの戦いをモチーフにした、スパルタ軍300人がペルシャ軍数十万と血戦がテーマの映画。なのだが、なんか見ているとエキストラの数が少ない気がする。ペルシャ軍を隘路に引き込んで戦力差を云々、という前置きがあるのだが、それにしてもペルシャ軍が少ない。そもそも、スパルタ軍ですら300人もいないように見える。スパルタの町並みも結構スカスカしており、先日やった「シャドウオブローマ」のほうがCGが充実してるんじゃないか、といった感じ。低予算映画なんだろーか。血しぶきは飛びまくり、手足も首も飛びまくるが、飛ぶだけでそこにあまり見どころはない。

なんだろうな。300人の軍隊が10万人の軍隊を翻弄する様子を見にいったら、王様と十人の手下がひたすら戦国無双する映画を見せられた感じか。

内容に関しては、なんか見ていて居心地の悪い映画だった。主人公であるレオニダス王が、戦場でずっと冷静なうえに、ハッタリの効いた台詞を発することがなく、実に爽快感がない。二言目には「野蛮な専制国家から自由と共和制と秩序を守るのだ」と、とても野蛮で国民皆兵のスパルタの王がいう台詞とも思えず、かっこわるいことこの上ない。
なんというか、子どもの頃から国のために戦って死ぬことが最大の名誉だと教えられて育って、40にもになった大人たちが、それを疑うことなく悪の大帝国を相手に無謀な戦いを戦って嬉々として死んでいく、という物語が全肯定されているからだろうか。見ていて、見た後で非常に居心地が悪かった。

そのほか印象に残った点。ペルシャ王クセルクセスが、攻殻機動隊のゴーダみたいだった。なぜだろう。ハゲと声のトーン、しゃべり方の問題だろうか。悪役に関して言うなら、全体的に見た目が悪いものは心持ちも悪いというのが、どーにも。