スチームボーイ
- 出版社/メーカー: バンダイビジュアル
- 発売日: 2005/04/14
- メディア: DVD
- 購入: 1人 クリック: 42回
- この商品を含むブログ (279件) を見る
タイトルは最後のシーンで思わず声に出して突っ込んだこと。
八割がた爺さんが悪いスチームパンクアニメ映画。
やはり「お嬢様」には日傘がよく似合う。
小汚い産業革命ロンドンやマンチェスターの町並みと淀んだ空気の感じや、
蒸気機関でごちゃごちゃとものが動くという説得力を見て楽しむ映画かと。
蒸気をふき、部品を散らしながら動くパンクな物体の数々には無類の説得力があり、
それだけ見て楽しむことができれば、見て損はないです。
ストーリーに期待しなければ。
というか、ストーリーは、まんま「ラピュタ」。
某シーンで「目が、目がぁ!」と小悪党が叫ぶことをどんなに期待したことか。
クライマックスで「わかるな、レイ」と言われて、「わかりません、爺さん」。
とツッコミを入れるのが正しい視聴態度だと信じて疑いません。
設計者の勝手な理屈でぶち壊されたら、
完成めざしてエンヤコラとやっていた連中はまったく報われねーよ。
主人公、お嬢様、父親、爺さんはじめ、
登場人物の誰にも感情移入できない妙な映画でした。
みんな変に鳥頭だし。
「こういうシーンをとりたい」という思いを単純に連結して
映画を作ったのが目に見えるようで、キャラクターに一貫性がない。
(反面、シーンシーンはキレイです)
それに、伏線は見事に消化されないし。
結局オヤジさんは財団にだまされていたのか、そうじゃないのか。
爺さんは銃弾を食らってなんであんなに元気だったのか。
レイはボールをおいた後で最初はどうやって逃げるつもりだったのか。
スカーレットのクリスタルパレスのシーンには何の意味があったのか。
というか、むしろスチーブンソンが出てきた意味はなんなのか。
毎回毎回、終盤で謎の物体を謎の理屈で空に飛ばすことがマンネリ化している
「サクラ大戦」には少し見習ってほしいと思いましたが、
映像はともかく話自体はサクラ大戦劇場版の方が面白かったような気がする罠。
というか「話は」、リーグ・オブ・レジェンドの方が面白かったよ。
とほほ。俺の二時間をかえせ。