宇宙のステルヴィア

宇宙のステルヴィア FOUNDATION 8 [DVD]

宇宙のステルヴィア FOUNDATION 8 [DVD]


久しぶりに通してアニメを見たぜ。
5月からチマチマみてたから、DVDで見ても半年かかったわけです。


最終話を見て、最終話は最終話で、非常に僕の好みのまとめ方で良かったのだけれど、やっぱり第一話がこのテレビシリーズのなかで一番完成度が高かったなあ、としみじみ思った。
この話、第一話見て、最終話見て、間に何が起きたのか想像するのが、一番楽しい視聴方法のような気がする。


いや、実際の真ん中の展開がつまらなかったわけじゃないんだけど、それだけ最初と最後が良かったのです。これからどんな展開をするんだろう、と期待させる導入部と、これまでの伏線を全部まとめて見せた結末だったってことです。


主人公と年齢層にばらつきのある二十人弱の脇役たちが、活躍したり展開のなかに埋もれたりしていく様を、じっくり見るのが楽しかったなあ。何人か最初から最後まで埋もれちゃったメンツとかギリギリで存在を思い出されたメンツもいたけど、それもまたよく。
個人的には波瀾万丈の展開を歩んだ町田初佳とヒュッター先生が好きでした。


絵的にはプログラム作成の「組み立てる過程」を絵で見せるっていうのが面白かったかな。
まあ、もちろん実際のプログラミングとは全然違うわけですが、例えば「攻殻機動隊」だとプログラミング作業は完全にブラックボックスとして扱われていて、見ている人間に見えるのはその「結果」だけだった。「レイン」とか「サイレントメビウス」とかもそうだよな。天才ハッカーが見せるのはできあがったものを動かすだけ、っていう。
ちょっと前の「無限のリヴァイアス」でもロボット動かすのに一山のプログラマが横でプログラム修正をやっている絵があったけど、あれはどっちかってえと「プログラム作成現場」の大混乱の図で、個々人の行っている作業っていうのは何だかよくわからなかったし。
終盤のアルキュオンの液晶モニターが所狭しと並べられたコクピットで、プログラム修正が終わりに近づくにつれてグリーンのモニターが増えていく場面が良かったなあ。


システムなんて、六割できてりゃだいたい動く、という場面だったわけです。


確かに、中盤以降の主人公がひたすらぐじぐじと泣き続ける展開(しかも中盤では役に立ったアリサがこの辺では役に立たない)は憂鬱だったし、いつの間にかただの教官で脇役だったはずの白銀がすっかり主人公に成り代わっているし、先生が突然木星クラゲであることが判明したものの、特にその後のフォローはなかったり、ナデシコの前日譚であるようであって、そうでなさそうだったりと、いろいろ課題はあるわけですが。


でも面白かったです。少なくとも26話見て良かったとは思いました。


他に借りたシリーズものだと、「ふたつのスピカ」は面白かったけど打ち切りだし、「ゼノサーガ」はどんどん質が悪くなってたからなあ。