からくりサーカス 16〜43

からくりサーカス (43) (少年サンデーコミックス)

からくりサーカス (43) (少年サンデーコミックス)

レンタルして、28冊一気読みしたら六時間くらい経っていた。恐ろしい。途中でやめようと思ったのに、止めどころがなかった。前にリアルタイムで読んでいた時と、なんとなく感動する部分が違うなあ。やっぱり、続けて読んだからか、「一場面がすごく良い話」よりも「全体の流れの中で良い話」の方が良いと感じた。

たとえば、前に一冊づつ読んでた時には、シルベストリの「もし、おじさんの手が剣じゃなかったら、僕らは手をつなげるよ」が号泣ポイントだったのですが、今回だーっと一気に読むとそうでもない。いや、確かに感動するんだけど、結局メインストーリーじゃなくてサブのショートストーリーなんだよなあ。と思わざるを得ない。

前にあまり深く考えなかったんだけど、今回感動したのは、アルレッキーノとリョーコの関係話と法安の活躍っぷり。あと、法安の意外なメインキャラクターぶり。リョーコの笑顔とアルレッキーノのエピソードなんて、すっかり忘れていたけども、読み返してみて実はいい話なんじゃないかと思った。鳴海がサーカス組に加入して以降は記憶以上にリョーコ&法安組がそれぞれ(鳴海組も勝組も)話を引っ張っているんだなあ。と。とくにアルレッキーノは、パンタローネの濃さとコロンビーヌのエピソードの強さで、最古の四人の中で、前に読んでいた時にはそれほどインパクトの残るキャラクターでなかったんだけど、こうやって続けて読むと良い役所だなあ。

あと、今回読み直して印象に残ったのが、しろがね犬のエピソード。登場がとびとびなのに、そんな伏線を張られたって、覚えきれないっすよ。もう一つは、終盤の勝とカピタンの会話が記憶に残ってるよりず良かった。伝統は大事だけれど、過去に縛られて生きていてはいけないのだ。カピタンって、最後の四人で一人だけ最古の四人を倒していないので、「ザコ」のイメージが強かったけど、なんだ、いい引き立て役じゃないか。ドットーレが生きていればよかったのに。