ブレイブストーリー新説 8〜18
ブレイブ・ストーリー~新説 18 (BUNCH COMICS)
- 作者: 宮部みゆき,小野洋一郎
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2007/11/09
- メディア: コミック
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バトルに注力したブレイブストーリーの後半戦?。ストーリー展開が原型をあまり止めていないので、本当に後半なのか自信がないが、小説でも映画でも、帝都が崩壊したり、竜が集まる、この辺は終盤のはずで、あと1エピソードくらいで完結するはずだ。
旅人がワタルとミツル以外にも大勢いるのと、小説版では確信犯的に『幻想世界の住人など、どうなろうが知ったことか』という性格付けだったミツルがこの漫画だと知的な性格付けがされていて、あまり直情的な悪事を働かない。そんなこともあって、ワタルが勇者であることの説得力がなんか大幅になくなってしまった気がする。小説だとワタルとミツルの二択だったけど、漫画だと旅人が大勢いるからなあ。
たとえば、原作で、暗くて醜い内面と向き合うのは、ワタル自身なのに、漫画としては大松さんの話に置き換わっていて、ワタルの成長物語度合いは結構減ってしまったなあ。「自分には醜い心がある」ということを自覚することと、「自分の好きな女の子の嫌な面まで許容できる」というのは、後者の方が少年漫画向けだけど、成長物語としてはどうなんだろう。ワタルの内面についてって、序盤にちらっと語られたまんまなんだよなあ。
あー。ミーナは映画版のデザインが良かったなあ。キ・キーマも。あの映画内容はともかく、デザインだけはすごく秀逸だったなあ。千羽由利子はそろそろ「千羽」と呼ばれていいキャラクターデザイナーなんじゃないかと思う。