エルフェンリートをなぜ面白く感じたのか


ネタバレ進行。
昨日のブログを読んで興味を持った方は……


昨日は大いに盛り上がって、「エルフェンリート、サイコー」とやっていたわけだが、ふと我に返ってみると、なんであんなに面白いと思ったのか。少し冷静になって考えてみよう。

ハッピーエンドで終わったこと、続けざまに読んだこと


これは大きい。
中盤で結構救われない話が連発するわけだが、最後の最後にメデタシメデタシと終わったおかげで、なんとなく良かったような気になったんだ。

逆に言うと、少しずつ読み進めると非常にストレスのかかる話だ。誰がいつ死ぬのかわからない、安心できない感覚を最後まで持たせたのは、すごいと思う。

なんか、昔やってたSRCのリレーシナリオのようだった。
死んだように書かれていても、頭が胴体から離れてなければ、適当な理由をつけて*1蘇るあたりと、重要な萌えキャラクタに見ても、油断すると一瞬で首が飛ぶあたり。

設定に設定をかさね、過去話に過去話を重ねて、最終的に整合性を取ろうという努力は好きだ。それが報われていたか、というとどーだろう、相変わらず設定と時系列の矛盾は数多く残ってしまった。だが、自分が出した矛盾点を解決しようという作者の姿勢がいい。

単に好みの話だった & 引用に弱い

おいらは「トライガン・マキシマム」が大好きなわけだが、ナナとルーシーや「他のディクロニウス」の関係って振り返ってみると、
トライガンのヴァッシュとナイヴズのようなんだよな。どんなに虐げられても人間と共生しようとするヴァッシュと、自分たちを虐げた人間どもは皆殺しだとブチ切れるナイヴズ。

前半は「寄生獣」に、中盤は「ラブひな」だと思っていた。
ラブひなはともかく、「寄生獣」は結構好きだ。
最初は「寄生獣」のようにひっそりとした戦いで終わるのか、と思っていたら、江ノ島を火の海に変えてナイヴズのように大暴れしたのにびっくりした。だが、それがいい

あと、意図的なのか、どーか、期待を裏切らない展開が良かった。
角沢会長のガーゴイルのような最後は特にツボだったなあ。
弟をいきなり連れてくる辺りのシークエンスからして、レッドノアで塩の柱になるまで一連の流れのようだった。

次点が、SATの兄ちゃんの最期。
こっちも「嘘が下手だな、バーニィ*2」そのまんま。「やつはどうなった?」「……死にましたよ。さあ、早く帰りましょう」と来たら、ちゃんと「嘘が下手だな」って言って欲しかった。


残念だったのは、助手の「なぎ払え!」ね。
この台詞のあとは、コガネムシの中身が腐って崩れ落ちる姿を見たかったなあ。
白井ヴィンセントだって、そう言うぞ。たぶん。

*1:実は肩を撃たれただけだった、実はサイボーグ化した、等

*2:「嘘だといってよ、バーニィ」はまた別のお話