NHK BS2日和

お宝TVデラックス「特撮ドラマの黎(れい)明期」と、隠し砦の3悪人を見る。

快獣ブースカの最終回が良かった。解説もよかった。人類の未来のため、小学生の主人公と別れて、宇宙の彼方へ飛んでいくブースカ。でも、ロケットで飛んでいったブースカが帰ってくるのは、ブースカの主観では二十日後だが、地球では二十年後だった。ブースカが帰ってきても、そこには「小学生の主人公」はいないのだ。主人公は「ブースカが帰って来たときにために、僕はちゃんと戦争のない、平和で美しい地球を残しておきたい」と誓うのだった。

解説がまた泣ける。「少年とブースカの別れです。(子どもというのは、まるで本当にブースカが居るかのように思って手紙をくれるわけですが)、年齢を重ねてくるといつか、ブースカというのは本当はいないんだ、アレはただの着ぐるみ人形なんだ、という事に気がつくわけです。それが、本当のブースカとの別れなんです。なので、「時間」という形で別れを表現したわけです。でも、実際のところ、「着ぐるみ人形なんだ」ということに気がついたとしても、何かが彼の中に残っているはずです」

なんか、「ポニョ」の解説にも似たような(これは子どもの目で見た世界観が変容する物語だ)文章があったが、ブースカと主人公が最後に過ごす夜の場面を見ながら「ほしのこえ」とか思い出したのは内緒だ。なんで俺たちはこんな大人になってしまったんだろうなあ。