藍より青し 12〜17

藍より青し 17 (ジェッツコミックス)

藍より青し 17 (ジェッツコミックス)

完結。すごくゆったりとした展開(これといった障害もないのに主人公とヒロインの関係が進展しない数冊)が続いた中盤の数年間から、後半の福岡旅行と花菱家編。作中唯一の悪人である、薫の爺さんは最後になにか良いシーンを残して逝くのかと思ったけど、最後の最後までまるで良いところがフォローされなかったのが意外だった。葵の両親が揃って常識人なだけに、薫の爺さんの弾けっぷりが目立つんだよなあ。

シリーズ開始から完結までの間に、作中で3〜4年経過した割に容貌のあまり変わらない主要キャラクターたちのなかで、チカ(13歳?〜17歳?)と繭(16歳〜20歳?)がすごい勢いで成長したのが強く印象に残る。繭って登場最初は飛び級で16歳にして大学に入った妹系キャラだったのに、15冊目くらいになったらティナと同年配のオーラを発しているようになって、福岡の屋台で焼酎を飲んでても不自然に見えなくなったもんなあ。というか、飛び級設定が生かされることは結局一度もなかったような気がするのは気のせいではないだろう。