30頁で投げた

大いに売れている(ように見える)新書のシリーズが、文庫になって、古本屋で売っていたので買ってみたが、通勤の帰りに30頁くらい読んだところで耐えきれなくなって、投げた。文章がひどい。なんか上遠野浩平の初期の文章をさらに未熟にしたような文章で、「オサレ」感が空回りしていて読んでいて目眩がする。俺もこれまで、文章がひどい小説もたいがい読んできたと思っていたが、これはひどい。中高生のころ読んだラノベ作家のなかでも文体が「アレ」だった広井王子の後期作品(たぶんゴーストライターが換わったんだろう)だってもうちょっとマシな文章で書いてあったような気がする。自慢じゃないが、俺は広井王子名義の角川スニーカー文庫の小説を全部(蜃気楼帝国から天外魔境ZEROまで)読んで耐えきった神経をもっているのだ。だが、この本は耐えきれなかった。

でもなー、あんだけ並んでるんだしなー。何冊か読んでいるとそのうち文章がまともになっていくんだろうか。でも、200頁くらいの厚さならともかく、島田荘司の文庫本くらい厚みがあるんだもんなあ。投げるしかないよなあ。