ホワイトアルバム 第二頁

冒頭、はるかの細かい挙動が、やっぱり果てしなくかわいい。後ろ向いて座っている冬弥に抱きつくかのように近づいていって、寸前で身を翻して背中を預ける。「こっちむくなよ」そこは、由綺の場所なんだから。躊躇しつつ手を合わせて空を仰ぐ振りをするはるか。「祈っていたからさ。冬弥と由綺が会えますようにって」。一瞬回想される高校時代のはるかの華やかな笑いと、今の無気力で自暴自棄な笑いの対比。そうそう、確かにゲームでも文章ではそう書いてあったんだけど、イマイチ外見からはるかの「やる気のなさ」って伝わってこなかったんだよなあ。

はるかと緒方妹がぬるぬる動く回だった。泥沼の人間関係を描く昼ドラなのに、なんでこんなにいい動きをするんだろう。あと、店長が明らかに長瀬顔をしてないことが判明したような気がする。そもそも長瀬顔がどんなんだったか、すでに忘れているんだけど。

やっぱり二話あると世界が広がる。「仕組まれていた出会い」。由綺がわりと平板な表情と芝居をしているのに対して、理奈の表情付けが派手で細かい。さすがメインヒロイン。その後、主要登場人物が次々と、喫茶店へご来店する話。そうそう、この店って何だかしらんが、どんなイベントの最中でも客が来るんだよなあ。

風邪引き先輩から冬弥が借りた詩集に反応する緒方妹と、先輩のために七瀬の作ってくるチーズケーキと、それをお店の名物だと思っている由綺と、緒方妹の来店と、マネージャに「緒方妹は来ていないですよ」と笑う七瀬。いくつかのエピソードがちゃんと繋がっているのが地味に面白い。先輩、はるか、由綺、緒方妹が主人公の周りでドロドロとした包囲網を作り始めつつある話だった。……この際、マナとか出さないで、弥生も脇役のまま維持したほうが、話としてスッキリするんじゃないか。

次ははるかの話? やっぱり、主人公の演技がkanonの主人公っぽい。

あちこちの感想ブログを読んでいると「登場人物の人間関係がまったく説明されないまま次々と登場するので、誰が何なのかわからん」という尤もな指摘を発見した。私は意図的にそこは説明をかっ飛ばしていて、今後一人ずつスポットライトを当てていくんじゃないかと推測してる。今回は理奈で、つぎははるかの話をやって、先輩、マナ、弥生、と廻ってから、ちょっとずつメインエピソードに切り込んでいくんじゃないかなあ。とか。